漢方薬って効くんですか? その1
こんにちは!
necco舎の はなこ です。
朝晩、涼しくなりました。
「暑い~」と泣きごとを言わずに済む季節は
お散歩が捗って嬉しいです^^
このまま台風が東寄りのコースを進めば
順調に秋が深まっていくそうですが
まずはどこの地域も被害を被ることなく
サクッと通り過ぎてくれればいいな、と思います。
さて、
日曜日に、お友だちが学ぶ中医学の学校のzoom講座を受講しました。
彼女が一足先に受講して「おもしろかったから是非!」と
誘ってくれたのです。
詳細は書くことができないのですが
昨年の
中国国内での新型コロナウィルス感染症蔓延時に
中医学がどんな役割を担いどのように貢献したか、ということと
今後、新型コロナに「かかったかな?」というときに
役立つであろう漢方薬についてのお話でした。
とても面白かったです。
実態がよくわからない感染症に
COVID-19という名前が付く前から
中国では中医師たちの協力のもと
速やかに治癒に導くために中薬(日本で言う”漢方薬”と同意)が効果をあげたとのこと。
日本でも北里大学が
新型コロナ感染症患者を対象に
麻黄(葛根湯に含まれる生薬)を使った治療薬の治験を
スタートするという記事を読みました。
漢方薬は効かないという人がいます。
私も以前は、
科学が発達する前の、前時代的な治療だと思っていました。
でも今は、
我が家は普段使いとして漢方薬を利用しているし
かなり効果も実感しています。
状況にもよりますが
犬も人も、まず試してみるのは漢方薬。
これはオオゴトと思えば、
病院を受診して西洋薬のお世話になることはありますが
よっぽどの場合を除いてほとんど漢方薬しか使いません。
市販の風邪薬を飲んで「効いた!」と思ったことは
残念ながらないんだけれど
漢方薬は効果を実感できるからです。
犬たちも一緒に使っています。
(ピタリとはまれば即効性があります!)
改めて考えてみれば
現代の薬が数年~10年程度?の言わば短期間での治験を経て承認される一方で
漢方薬は数千年という時間をかけて
実際に臨床を積み重ねて「効果あり」とされたからこそ
現代に残っているのです。
エビデンス流行りの昨今
「漢方は科学的でない」と思われがちですが
何がどのように効くのか
現代科学で解明されているものも当然たくさんあるし
科学的に検証できない時代だったからこそ
途方もない年月をかけて試行錯誤を繰り返したうえで
効果が確かめられてきたのです。
陰陽五行説や気血水についての考え方
また経絡などに関しても
「こじつけ」とか「おまじない」的な見方をする人たちが
少なからずいるかもしれませんが
そのような身体の捉え方が
実は理にかなっているということが
少しずつ科学で解明されつつあります。
数年前にNHKスペシャルで放送された
『シリーズ人体~神秘の巨大ネットワーク』は
iPS細胞の研究でノーベル賞を受賞した山中伸弥先生と
タモリさんがナビゲートする番組で
最先端の科学的研究からわかってきた人体について
解説してくれるものでした。
(時々再放送しているので、ご興味があればぜひ見て下さい!
オモシロイです!!)
そこで紹介された
新たに分かったという”新事実”の数々は
「中医学で昔から言われてきたことだ」と思いました。
科学がやっと神秘に追いついた…というか
今までただの神秘であったことが、
科学的に証明されつつあると感じてワクワクしました。
番組によれば
個々の臓器同志は連携して、
互いにメッセージを送りあっているということが
明らかになってきているというのです。
中医学では昔からそのように考えられてきました。
腎-膀胱、心ー小腸、肺ー大腸、肝ー胆、脾ー胃…などなど
大腸の病気が後に肺の病気に発展する、とか
小腸の具合が悪くなるのは、心が関係している、とか
一見遠く離れていて関係のないように見える臓器同志も
実は深く関わり合っているということ。
身体は全部繋がっていて
どこかだけをクローズアップするのではなく
全体を見る必要があるということ。
そういう理解があったうえで
食養生や鍼灸治療、漢方薬での治療があったのです。
中医学は
他の伝統医学に比べて突出して体系化されていると言われていますが
(残されている文献の数も桁違いだそうです)
本当に深い学問だと思います。
漢方薬について考える時
まず前提として理解しておきたいのは
西洋薬と漢方薬の
どちらがいいとか悪いとかいうことじゃなく
果たす役割が違うのだ、ということです。
西洋医学で使われる薬の発達は目覚ましいし、
ココというとき、しっかり効果を発揮してくれることが多いですが
西洋医学の発展の過程からわかるように
病気の原因となる細菌やウィルスを
「やっつける」ことを目的としていることが多いです。
痛みを麻痺させる。
ウィルスや細菌を殺す。
ガン細胞を叩く。
などなど。
一方で漢方薬は
身体全体のバランスを整えることで
結果的に症状をなくしていく方向に働くものです。
足りないところを補い
余分なものを外に出す。
血流や水分代謝など
崩れたバランスを正すことで身体全体を整える。
同病異治・異病同治と言いますが
どの部分に歪みや滞りがあるのかは個体によって違うので
同じ症状であっても使う薬が違ったり
全く違う症状でも同じ薬を使ったりということがあり
この症状にはこの薬…とHOW-TO的に語ることができないのが
西洋医学的な見方に慣れた現代人には
分かりづらいのかもしれません。
長くなったので、後編に続きます><
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